本日は、今年最後のまけまけデイだ。一ヶ月前に初めてまけまけでスタッフに相談して通所を決めたのだった。今必要な場所がまけまけだと改めて感じる。以前世話になっていた就労支援B型のカフェはやりがいはあった。カウンターでの接客はカフェの醍醐味で、雇われマスターみたいに飄々と話が弾んだ。アルバイトの女子大生と仕事できるのも楽しみだった。賄いの昼飯を作っていたので、料理の腕も上がった。夜はバータイム。角ハイボールで仲間と騒げた。いいことずくめであったが、ここも長くいるところではないと思いだした。そんな時、まけまけの存在を人づてに知ったのだった。これはきっと関わりあうなとぴんと来た。すぐに連絡を入れて次の週には通所の運びになった。善は急げ。この変わり身の早さが持ち味ではあるが、失敗の原因にもなっている。「五十嵐さん、少し焦りすぎですよ」とスタッフから指摘されたが、もう現実から逃げ出したくて前のめりになってしまった。役所での手続きもそそくさと済ましてしまい、やる気満々まけまけ人生がスタートした。あれはできない。これも苦手。こういう人が世の中多い。自分の持ち味は文章を書くことだと思い込んでいる。恥ずかしいと思ったら何もできないではないか。もちろん料理も掃除も、いわゆる日常生活で必要なスキルはとっくに身につけている。これ以上能力開発はできない。その点、文章はまだ発展途上で、特に創作の分野はこれから積極的に取り組みたい。ライフワークで続けている壁新聞は毎月発行で11年経つ。私的なものだが、我が家の歴史を振り返るとき有用な資料となっている。パソコンに向ってキーを叩いている時の集中力は大学受験会場並だ。我を忘れて文章を綴っていられる。出来上がったものはなるべく人の目に触れるようにしたい。そこでホームページのコーナーを担当させてもらっている。才能なんてなくても自己表現は自由にできる。自己実現という言葉にこだわったのも過去の話だ。今という時しかないことを学んだ一ヶ月だった。
イガチョフ