全員参加となったまけまけのイベント「旧永山邸散策」は小雨の降る中終わった。ゴールデンウイーク前ということで館内は静まり返っていた。明かりがほのかに点る和室は薄暗く、桜が満開の季節にもかかわらず外の様子も寂しげに見受けられた。たまたま永山武四郎生誕祭の期間中で、和室の真ん中に大きな装花が展示されていた。芳しい匂いが充満して来訪する人々を歓迎してくれる。この花を中心にして集合写真を撮った。どんな表情を浮かべて自分たちが写っているか後日の楽しみだ。今回の散策に際して、事前に授業を開き永山さんについていろいろ調べた。何と言ってもスマホのグーグル検索は最強のツールだ。それぞれが時間をかけて情報を寄せ合って永山さんに迫った。この永山さん鹿児島県の生まれで、流れ流され北海道の地に渡り北海同庁長官に上り詰めた。「屯田兵育ての父」と言われている。詳細な家系図まで調べることができた。永山さんの遺言がかっこいい。「我が躯は北海道に埋めよ。必ずやかの地をロシアから守らん」ここまで調べ上げ、コピー用紙に永山さんについてまとめ、当日パンフレットとして全員に配布した。Sさんの描いた旧永山邸のイラストは細部まで丁寧に描かれており、とてもいいアクセントだ。このパンフレット作りをしていたので、予備知識があったためスムーズに見学できた。そして最大の目的でもある和洋折衷喫茶ナガヤマレストでのお食事の時間となった。今時の言葉で言うと「オシャンティー」なカフェだ。カレー、パスタ、サンドイッチなど洋食中心で、お皿も昭和の食卓に上るものを彷彿とさせた。エゾシカ肉のミートスパを注文した自分はひと口食べて、「これ鹿肉なの。豚とどう違うんだろうね」とぼやいてはいたが、満足して話も弾んだ。永山邸の帰りに札幌ファクトリーに寄って100円ショップで買い物しペットショップで犬猫を観察した。来月には動物愛護センターを見学に行く。調べれば札幌の別の顔が見えてくる。永山さんの足跡をたどる今回のイベントは大成功といえる。
イガチョフ