自宅ではジャージにTシャツ、それにエプロンを首からかけている。まけまけ以外で行くところはスーパーぐらいで、よそ行きの格好をする機会も減った。この3ヶ月で購入した物は靴下2足ぐらいで、ブックオフのクーポンすら利用したためしがない。とにかく食料品を確保しなければならない。子供がいる家庭向けに北海道から米を10キロ支給されたが、これはありがたかった。普段食べられないブランド米のななつぼしは水分量も豊富だし噛めば噛むほど甘みが増す。とても美味しく食べている。いつもは、米はドラッグストアのツルハで購入している。5キロしか重くて担げないので、毎週足を運ばなくてはならない。ツルハはポイントがたまりやすいのでお買い得だし、清算も電子マネーのペイペイを利用するのでさらにポイントがたまる。米の価格は高くなる一方だ。今はブレンドの無洗米を食べているが、税込みで1900円近くになる。これは400円ぐらいの値上げだ。食べ盛りの子供二人を賄うのは大変苦労する。学校には手作り弁当を持たせているので余計米のはかが行く。それでも校売の弁当やパンの類は買わないでいてくれるので助かっている。さて自分の昼ごはんといえば、平日はすべてまけまけの学食頼りだ。毎日手を変え、品を変え作って下さるので恐れ入ってしまう。ハズレがないのが嬉しい。まけまけの炊事場はガスコンロがないためカセットガスの簡易コンロでの調理になる。これは作り手からすると全く不十分で料理の限界がおのずと引かれてしまう。しかし提供される料理はそんな不利な環境をものともせない完成度で眼を見張ってしまう。自宅に戻りエプロンをするといっぱしの料理人の顔つきになっているはずの自分は、いかにありきたりの食材をあでやかに調理することに全力を傾ける。手の込んだ料理を作ったと思いきや、肉も魚もないなんてことはしょっちゅうだ。それでも文句一つ言わず食べてくれる子供たちはけなげなものだ。料理の脇役の納豆を欠かしたことがないのが我が家の食卓だ。
イガチョフ