まけまけに体験の男性が参加した。午前10時に行われる朝のホームルームの直前になって到着した。細身の体型で黒のウインドブレーカーを着て、これまた黒のカーゴパンツ姿である。手には使い古したビニール袋を下げている。時間が押していたので自己紹介も簡単に済まし、早速午前のプログラムであるストレッチと筋トレに移った。男性はついてこられるのだろうか。円陣を組んで体操が始まった。今日はAさんが体調不良でストレッチを切り上げて早退することになったのは残念だった。明後日には旧永山亭散策を控えているので、ゆっくり休養してもらいたい。不慣れではあるが男性も根を上げることなくストレッチをやり遂げられた。さすがにプランクはきつかったらしく厳しい顔つきになっている。プランクをしながら自然と呼吸できるようになるには一ヶ月はかかる。今日は30秒間身体を宙に保ったが、先日は特別メニューで1分間のプランクに挑戦し見事成し遂げられた。不平を言いながら今まで一度も脱落していないのが自分の誇りである。まけまけの先輩としてリードしたい。前屈も無理をすれば床に指先がつくようになった。五ヶ月前と比べれば進歩した。体力がついてきたという実感が一番湧くのは地下鉄の階段を上る時だ。以前なら子供たちに両腕を引っ張ってもらった挙句、踊り場で休憩しなければ上がれない状態だった。エスカレーターやエレベーターを利用するのが当たり前で、階段に「ホップ・ステップ・ジャンプ」なんて書かれていても無視していた。最近は天気がいい日は往復歩いて通学している。地下鉄で一駅分の距離は約20分程度で歩ける。少し速めのペースだ。よく地下鉄構内をウオーキングしている年配者を見かけるが、暗くよどんだ空気を吸いながら歩いて何が面白いのだろうか。天気のいい日も地下通路を歩いている意味が不可解だ。メリットは交通事故に巻き込まれないだけだろう。まけまけは意外と体力勝負の場であることを肝に銘じたい。身体を動かしたあとの学食は本当に上手い!
イガチョフ